1.日本語では文法上、男性と女性、人間と物を区別しません。
2.日本語では文法上、物が数えられるかどうか、単数か複数かは問題になりません。
3.日本語には3種類の文があります。
名詞文(名詞で終わる文)
動詞文(動詞で終わる文)
形容詞文(形容詞で終わる文)
それぞれ構造が異なり、表現内容に役割分担があります。
それぞれの文が、文法上文として認められるために最低限必要とする情報は、それぞれ名詞、動詞、形容詞だけです。主語も、他動詞の目的語も、その目的語の数も、必要ではありません。
4.上記3種類の文は、それぞれ他の情報を付け加えることによって、さらに複雑化することができます。付け加える情報は、副詞などは別として、おおむね名詞の後ろに助詞を付けることによって作られます。
逆にいえば、ほとんどの場合、名詞は単独では情報として文に取り込むことができません。また英語の前置詞(in, onなど)とは違い、助詞そのものは何の意味ももっておらず、名詞に付加されて初めて特別な機能を発揮します。
例
りんご → りんごを、りんごに、りんごで、など
名詞を情報化するために使われる助詞は7つしかなく、そのうちどの助詞を使うかは動詞文の場合はおおむね動詞によって決まります。
例
花屋で 買う。花屋が ある。花屋に 行く/ある。
5.日本語では、修飾する語は常に修飾される語の前にきます。したがって、語順としては動詞文における動詞情報は文末にきます。しかし、上記のとおり助詞の選択は後ろにくる動詞によって行われるので、会話という状況のなかでは相手の言うことを最後まで聞かなくても助詞を聞いた段階で動詞情報をある程度予測することが可能です。
6.日本語の最大の特徴は、基本的な助詞の使い方や語順が会話や文章の流れのなかで変化することです。
例
机の上にりんごがある。
でも、みかんは椅子の上にある。
バナナも椅子の上にある。
パイナップルはどこにある?
戸棚の中には何がある?
7.日本語では、動詞を変化させ、なおかつ動詞の後ろに様々な表現を付加することによって動詞情報を作り出します。
書く、書き・ます、書い・てもいい、書か・なければならない
書け・ば、書こ・う、書け・る、書か・せる、書か・れる
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